ダンテの『神曲』

阿刀田高著『やさしいダンテ〈神曲〉』角川文庫、読了。
 著者の本は好んでよく読んでいるが、書棚に115冊まで数えたがまだあるかもしれない。『〇〇を知っていますか』や『〇〇を楽しむために』というシリーズもの、短編の名手の発想にいつも感心させられる。
 ダンテは1265年フィレンツェに生まれた詩人・政治家で、『神曲』は1304年頃から執筆され始めた「地獄編」(34歌)「煉獄編」(33歌)「天国編」(33歌)の3部からなる、トスカーナ方言で書かれた韻文の長編叙事詩。原題は『神聖喜劇』といい、森鴎外がアンデルセンの『即興詩人』の中で『神曲』という日本語訳名とした