天の川窓より見えて冴え冴えと



 天の川経由パリ行き直行便  藤井啓子

 天の川夜汽車に乗つて渡りゆく 藤井啓子

 天の川都会の空は区切られて 山崎貴子

 天の川まで昇りゆく漁火か  鷹羽狩行

 天の川紺青の空に煌めいて  アロマ

 月冴えて見送る駅の天の川  山田耕子

 天の川能登上布機休めあり  中山純子

 天の川窓より見えて冴え冴えと  アロマ
 
 天の川湯音空まで響かせて  三井孝子

 煙ほどさんま焼けてはをらざりし  芝尚子

 おろし大根盛りて半身の初さんま  赤座典子

 さんま焼くにおいにつられ腹が鳴