わが国はどこへ。

 20世紀中期から後期にかけてのわが国は、多くの分野で、世界をリードしていた。
 電子機器、精密機器、輸送機器など、多くの分野でわが国の工業製品の質、市場占拠率は諸外国を圧倒していた。そのころわが国は、国土も狭く、資源にも恵まれないので、工業立国が重視され、教育でも、その分野が重視されていた。
 その後、途上国が台頭し、わが国も少子高齢化の時代に入り、わが国の優位性は失われていった。途上国の工業製品は価格の安さで市場を広げてきたが、わが国の製品は、高価でも品質が優れているという評価があり、競争力を維持していたが、やがてその優位性も減り、市場を失って行