【読書】線は、僕を描く

【読書】線は、僕を描く

題名:線は、僕を描く
作者:砥上裕將

 この作品を最初に知ったのは、雑誌に連載されていたコミックでだった。
 水墨画の世界を描く作品の物珍しさで、連載を欠かさず読んでいた記憶だ。
 墨だけで描かれる絵と、基本的に黒インキで描かれるコミックの世界は、表現するには相性が良い気もするが、コミック雑誌用に印刷されたもので見るからか、小さなコマに落とし込まれた形で見るからか、あまり水墨画の魅力が感じられることは小さかった気がする。

 その後、映画化された時に原作小説の存在も知ったのだが、映画を先に観た事もあり、読むのを後回しにしていた