2024-026:頁 早くお着物めくっておくれ 次の頁を見たいから 2024-027:おでん 種はなくてもお汁があれば 二人つっつく　おでん鍋 2024-028:辞 お世辞上手ねその気になるわ だけど本音で愛せない 2024-029:金曜 早く来てよね飲まずに早く あなた待ってる金曜日 2024-030:丈 丈夫ですけど心は弱い お腹はすいてもまだ涙

2024-026:頁 上書きも削除もせずに押花を 挟んだままの秘密の頁 2024-027:おでん 花は散りおでんの湯気に蓋を閉じ 振り返らずに季節は終わる 2024-028:辞 沈丁花咲き忍び寄る年度末 辞表が先か離婚が先か 2024-029:金曜 ハナキンの記憶薄れた金曜日 ひとりの部屋で花との会話 2024-030:丈 雪柳丈伸び過ぎて剪定を 手術を終えた小雨の朝に

「愛」「恋」「心」 「紅白歌合戦」を見ていて この歌詞が多いなぁと 思った。 しかし、これは今回の傾向というより、私が老いと 共に感傷的になっているせいではないかと気づいた。 そこで16歳の孫に歌詞について聞くと 彼が好きなのは 「未来」や「永遠」だと言う。 孫にとっては、バラ色の輝かしい未来が永遠に待ち構え ているように思えるのだろう。 定時制高校2年の孫は、中学3年間を不登校で通…

ただいま、「老い」というものを噛みしめております。そして、それなりに味わい深いものだな、とも感じております。 取り柄なき 平凡な人生で よかったに 平々凡々 その難（むずか）しきこと 夜ごと夜ごとに 嫌でも一度は 目を覚ます ことが決まりの 生活とはなれり 静けさに 外を見やれば 落日の 茜に染まる 我が一生（ひとよ）かな

2024-011:記 いつも孤独ね日記にまでも 愛しあったと嘘を書く 2024-012:ショック ふられ泣いたわ　それよりもっと ショックだったの　シミが増え 2024-013:屈 いつも同じね屈曲ばかり 屈するつもりはないけれど 2024-014:外国 言葉通じぬ外国だって 生きていけるわ　このカラダ 2024-015:見 見せてあげても　いいけどもっと 見つめ合いましょ　あせらずに

2024-011:記 初恋の薄れた記憶よみがえる 咲いたカタクリ　春の妖精（スプリング・エフェメラル） 2024-012:ショック 友の死のショックは薄れムスカリが また庭に咲くまた友が死ぬ 2024-013:屈 屈せずに茎を伸ばしたストックは 雑草の僕を見下していた 2024-014:外国 外国のシラーが和花を染めていく 僕の血さえも紫になる 2024-015:見 風は止み可憐に見える…

このところ悪性の風邪の症状に苦しめられていたのですが、同じような症状の友人がコロナと診断されたそうです。なるほど、そういうことであったのかと合点がいきました コロナかな？ インフルエンザ？ 風邪なのか？ いずれにしても 咳痰鼻水 発症後 一週間経ち 残る咳 二週間後も 残っている咳 「治（なお）りがね 遅くなるんだ だんだんね」 咳き込む我に 年長の友

2024-006:差 死んだ彼とは差があるけれど 今の私に似合う人 2024-007:拭 涙拭いたら素顔が出ちゃう 怖く寂しく老いた顔 2024-008:すっかり 写真なんかは　すっかり消した なのにあなたは夢に出る 2024-009:可 歳はとっても可愛い二人 温い寝床で寄り添って 2024-010:携 泊まるつもりはないけどいつも 泊まるセットを携…

2024-006:差 山茶花と椿との差に気づいたよ 無言のままで別れたホテル 2024-007:拭 シャーベットみたいに冷えた涙あと シクラメンでは拭えはしない 2024-008:すっかり ひとり住む部屋にすっかり慣れてきて チキンの骨とクリスマスローズ 2024-009:可 水仙はうなだれていた。何となく 真似をしてみた。可愛くないな。 2024-010…

【その三】 認知症 「今日は、何日？　何曜日？」 訊かれたあなたは　疑われている 【その四】 認知症 「オレに限っては大丈夫」 答えたあなたは　けっこうヤバイ

【その二】 強盗さん　殺さんでくれ　この私（ババ）を 放っておいても　じきお迎えが来る

とにかく眠い w 夕方〜7時まで爆睡 片付けをしようと起床 食事をして喉が渇いた ペットボトルのお茶 蓋が開きません！ どうやっても こうやっても 開きませんw 緊急事態！息子に電話した！ ペットボトル蓋が開かなくて！と やや 弱々しい老人を装う… ２階から降りてきた息子は 寝とったのか？って言いながら なぜか眠くてねと答えながら 蓋は簡単…

私の様に熟年離婚し、成長した子供たちが家を出ると、苦労して建てた家に一人きりで住むことになります。そのようなご同輩、おりませんか。 異常に少子化が進み、増々その傾向が顕著になってきています。町内から「子供たちのランドセル通学」や「戯れる声」が無くなってしまいました。 独居老人、ビンちゃんは、そんな環境の中で1人寂しく憂いているのであります。 ははは 数軒先の家が売りに出されま…

ひたひたと わたしの中に 老いが湧き あれやこれやを 侵してしまう 知恵を絞って 抗う日々を 誰にも言わない 独りのたたたかい 終わりの無い 　　　　　みれん。