（写真・カメラ）高感度、長時間ノイズの発生メカニズムは？

ノイズは撮像素子のあちこちの画素で常時発生しています。
入射する光が強い場合は、それによって発生する電荷も大量なのでノイズの影響は無視できます。しかし光量が少なくなると相対的にノイズが目立つようになるのです。
光量が弱い時には出力信号レベルも弱くなりますので、それを増幅して処理できるレベルにしなくてはなりません。この増幅するということが撮像感度をあげることに相当するのですが、その時にノイズも一緒に増幅しますので、ノイズが目立ってきてしまいます。
弱い光量では光によって発生する電荷の量が少なくなるので、十分な量がたまるまで時間がかかります。これが長時間露光となるわけですが、その際にノイズも一緒にためてしまい、長時間露光になればなるほどその影響が大きくなります。
このように、ノイズは高感度や長時間露光の時に発生するというのではなく、常に発生しているのですが、もともとの画素信号のレベルが低い高感度撮像や長時間露光のようなケースでそれが目立つことになるのです。

デジタルにおいてはテツさんの回答が正論です。
フィルムについて省略されてますので（勿論、テツさんは間違いなくご存知です）、フィルムについて〜・・・

銀塩写真の場合はフィルムの粒状性がノイズに相当します。
粒状性はノイズではないという説もありますが、本来の画像信号以外のものが画面に現れて画質を低下させるわけですから、これもノイズといっていいと思います。高感度フィルムほど粒子があれるというのも、デジタルで高感度にするとノイズが目立つのと似てます。また、銀塩写真の場合、現像処理は化学的な増幅を意味しますが、増感現像して増幅率を上げると粒状性が悪くなります。その意味でも粒状性はデジタル写真におけるノイズと同様の振る舞いをすると考えられます。
銀塩写真では粒状性をわざと悪化させて表現上の手法とすることがありますが、これは粗いながらも粒状性がそろっているからできることです。デジタル写真のノイズはあまり綺麗なものではないので、そこまではしません。
ただし、ノイズには「階調のとび」を目立たなくする効果があります。

デジタルカメラの撮像素子は各画素に入射した光の強さの情報を電気信号に変換し、画像信号として出力するのですが、その際に元の画像とは関係のない信号も混入してしまいます。
これが「ノイズ」と呼ばれるものです。

ノイズの発生の原因にはいろいろなものがありますが、撮像感度や長時間露光に関連するものは、熱（温度）によるものや光のゆらぎによるものがほとんどです。
撮像素子は半導体集積回路の一種ですが、半導体の動作には熱（温度）が大きく関係しており、半導体は熱で動いているといっても過言ではありません。
ですから、環境温度のちょっとした変化で電気的な特性が変わったり余計な電荷が発生したりして、これがノイズになります。また光ショットノイズといって入射する光の「統計的なゆらぎ」がノイズとなることもあります。