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「明治（村）は近くに在りにけり」のフォト

観る・撮る・感じる。当たり前のことですが、この３つを基本にして写真を学んでいます。よろしくお願い致します。１０代の終わりの一時期、熊本県水俣市の写真屋さんで住み込みで働いていました。ある日、店番をしていたら一人の背の高い外人さんが来店しました。「ネオパンSSをください」＊モノクロのフィルムのこと流暢な日本語で彼は言いました。僕はフィルムを差し出しながら手が震えていました。その外人さんが直ぐに誰だか理解したからです。その人の名は・・ユージン・スミス。あの世界的に有名なカメラマン、その人だったのです。水俣に住んで、水俣病患者の写真を撮られてることは知っていましたが、まさかご本人がモノクロフィルムをご自身で買いに来るとは、夢ゆめ思っていなかったからです。フィルムを手にして帰って行かれるユージン・スミス氏を姿が見えなくなるまで目で心で見送りました。穏やかな紳士は、風のようにやってきて、風のように去って行かれました。４０年も前の出来事なのに・・現在も脳裏に鮮やかにプリントされた記憶。以来、写真が好きになりました。　

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山青葉