別れの挨拶

前回の『墓のフタ』に少し似ている話だが、2年ほど前の事である。

小、中、高と同じ学校へ通った友人がいた。
彼とは特別仲が良かった訳ではないが12年間も同じ学校へ通っていた事もありそれなりの仲間意識はあった。

その彼とは高校を卒業して以来一度も会う事はなかったがある晩彼が夢の中に現れてニコニコと笑いながら「久しぶり」と言っていたのである。
翌朝、懐かしいな、あいつ今頃どうしているかな?なんて思いながらもその時は特に気にとめる事もなかった。

しかしその夢から1カ月程経った頃に別の友人に数年ぶりにバッタリと会い前出の友人の死を知らされた。

そして彼の死