真夜中の訪問者

先日訪れたその地は昔は観光、レジャーで賑わっていたが今や観光客もまばらで廃ホテルも目立ちひっそりとした様相を呈している。

そんな環境の中に佇む小さな寂れたホテルに一人宿泊した時の事である。
部屋は六畳一間にテレビとテーブルがあるだけだ。
ホテルへの到着が遅れ、時間は20時を過ぎていたので来る途中にコンビニで買った夕食をそそくさと済ませ、風呂に入って布団に寝ころびテレビを観ながらマッタリとしていると疲れからかそのままウトウトとしてしまった。

どれほど時間が経っただろうか部屋の前の廊下を小さな女の子が何か叫びながらスリッパの音をパタパタとたてて走っている