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よくあるご質問

『歌の迷い道』(43)

若いころの歌で短歌界にショックを与え、やがて中堅から大家になって穏やかな落ち着いた歌へと変わっていく傾向があるように思えます。

或る批評家が”擦り傷だらけの歌”と評した欠点の多い若者のデビュー作品群が、次第に輝きを失っていき、それが秀歌・名歌と位置づけられるのは寂しいことです。若さの特徴は”みずみずしさ”や”危うさ”と言い換えてもいいでしょう。

歌を生業(なりわい)とするにつれ、義務として作り出される歌が、みずみずしさや危うさを持続することは至難です。しかしそれらは世間では”一流歌人のうた”として珍重され、相次いでイミテーション秀歌を氾濫させるという流れが一般的です。

ではショッキングなデビュー作にはどんな歌があったのでしょうか。幾つか紹介します。

? ふるさとの訛りなくせし友といてモカの珈琲はかくまでにがし ?  (寺山修司)

? 海を知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手をひろげていたり ?  (  〃  )

? 大空の斬首ののちの静もりか没(オ)ちし日輪がのこすむらさき ?  (春日井 建)

? 童貞のするどき指に房もげば葡萄のみどりしたたるばかり ?  (   〃   )

(これら引用歌は俵万智の「短歌をよむ」から引きました。)

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