グレゴリオ聖歌

  ローマ・カトリック教会で典礼に用いられる伝統的な単旋律の聖歌。ラテン語でCantus Gregorianus,英語でグレゴリアン・チャントGregorian chant。ラテン語典文を歌詞とし,全音階的な旋法(教会旋法)と流動的なリズムをもつ。源流はユダヤの典礼音楽で,それがギリシアの影響を受けて発展,グレゴリウス1世によって収集制定されたといわれ,グレゴリオ聖歌という名称が生じた。しかし現在に伝わるものはフランク地方に入って8世紀ごろまとまったものらしい。音譜付きの聖歌集が登場したのは9世紀末以降で,はじめはネウマは単純だったが,13世紀からは四線