芥川龍之介 「蜘蛛の糸」の続き

ある日のことでございます。
閻魔様は地獄の血の池のまわりをぶらぶらお歩きになっていらっしゃいました。

ふと池を見ると、たくさんいた筈の罪人たちが一人もいません。不審に思って閻魔様は池の側に下りていかれました。

ちょうどそのとき、お釈迦様が極楽から下げた蜘蛛の糸が切れ、それにぶら下がっていたたくさんの罪人がまた血の池に落ちてきました。

「ドボ~ン!」

このとき、閻魔様の法衣にこの血しぶき(普通の池なら水しぶきですが、血の池だから血しぶきです)がかかり、台無しになってしまいました。

でもこれは、お釈迦様からの連絡のメールを見落とした閻魔様の不注意で