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よくあるご質問

徳善義和「マルティン・ルター」を読んで

ルターが生きた時代は中世のくびきから解かれ、ルネッサンスを迎えようとする前夜の時期であった。タイミングも重要。もっと早ければ、ヤン・フスのように異端裁判で処刑されていただろう。ルターは破門の大教勅を発せられながらも、神聖ローマ皇帝の政治的混乱などがあって処刑を免れる。ルターは聖書、説教を民衆のことばで説くことによって民衆の支持を得、皇帝も手が出せなくなってしまう。そうこうするうちに、聖職者にもルターに共感する者が現れ、宗教改革という運動へと広がっていった。
 ルターは初め完璧な修道士を目指して修行した。しかし、どんなに修行を重ねても神の恩恵に近づいているという心の平安は得られない。むしろ、不安は募るばかりである。ルターは神を憎みさえした。しかし、ルターは聖書を徹底的に読む込むことを続け、ついに神は人間の中にある義と知恵によってではなく人間の外にある義と知恵によって救おうとしているとの理解に到達する。人間の外にある義と知恵とはイエス・キリストのことであり、ルターはこの認識の下自らの神学を構築していく。
 そして、ルターは当時の教会のあり方にも激しい憤りを覚え、社会的な発言をしていくことで宗教改革を進めていく。ルターは既存の権威に頼ることなく、一人の人間として聖書に向き合い、そこから得たことを広く民衆に説くことに生涯を捧げた。その首尾一貫した生き方に共感を覚える。

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