青年座「天一坊十六番」

歌舞伎でなく講談でもないんです。
1969年に矢代静一が青年座に書き下ろした作品。
青年座の新人演出家・金澤菜乃英のデビュー作です。

いやぁ、面白かった。
8代将軍吉宗のご落胤という天一坊がいる江戸時代と、本を書く女流作家、劇団員がいる楽屋話が入り乱れます。矢代静一がキリスト教信者ということもあり、天一坊がイエスに見えたり新約聖書の匂いを散りばめた構成です。
キーボード、ドラムス、サックスという編成の生バンドのリズミカルな音楽とコンドルズ・近藤良平振り付けのダンスシーン。もう少し長い時間入れて欲しかった感があるけど、新人演出家、なかなかやるじゃん!