趣味でつながる、仲間ができる、大人世代のSNS、趣味人倶楽部(しゅみーとくらぶ)

よくあるご質問

音の神さまを降臨させるには?〜Pineapple ?〜

先週、NHKで“荒井由美 ひこうき雲の秘密を探る”と言う番組があったのだが、皆さん、ご覧になっただろうか?大ヒット中の映画“風立ちぬ”の便乗番組かなと思ったら、全く違って、実は2010年に放映された番組の再放送で、ユーミン(というより荒井由美だな)のファーストアルバムのマスターテープを、ユーミン本人を含め、細野晴臣や松任谷正隆といったバックバンドを務めたキャラメルママのメンバー、そして当時のディレクターなどが集まって30年以上ぶりに聴き返してダベる、というだけの番組なのだが、これが素晴らしかった。正確に言うと、素晴らしかったというのは、その番組の作りとか出演者の談話の内容ではなくて‐それはそれで興味深かったけれど‐、そこで聴かれる“ひこうき雲”のサウンドと歌だ。当時の最新機材の16チャンネルで録られた特性を生かして、ヴォーカル部分だけを抽出したり、逆に演奏だけにする、演奏の中でギター、あるいはベースだけを抽出する等々、遊びとしか言いようがないはしゃぎっぷりなのだが、出てくる音が驚
きの連続、僕は聴き惚れてしまった。

このアルバム、名盤の誉れ高いものだし、演奏の素晴らしさも定評あるが、こうして演奏部分だけ取り出すと、一つ一つの楽器の細かいニュアンスや音の動きが鮮明にわかる。ドラマーの林立夫が、このバンドでは譜面上では単なるリピートとしか書かれていなくても、一番と二番で決して同じ事をしなかったと言っていたが、それも十分に肯ける演奏だ。そしてユーミンの歌の良さ。僕はユーミンのファンとは言い難いし、声質や一般的な意味での歌唱力では、ユーミンには払しょくし難い弱点をいつも感じてしまうのだが、このアルバムでの歌は素晴らしいのだ。なんちゃって、実はこの番組を聴いて初めてそれを実感したのだが。ポピュラー音楽って歌唱力じゃないなあ、とつくづく思ってしまった。番組の中でユーミンパパ(松任谷正隆)がもう一度、リミックスし直そうよ、といっていたが、冗談抜きで十分その価値ありだと思う。

で、ここでやっと聖子に話題を変えるが、この“ひこうき雲”と同じような分析というか遊びを、聖子のアルバムを作った関係者にして頂き、その情報をファンにも共有させて欲しい、というのが僕の、そして恐らくは多くの一部のオヤジ聖子ファンの願いなのだ。

実際には、ユーミンのこの頃のアルバムと聖子のものでは作り方が大分違うはずだ。ユーミンのアルバムはバンドサウンドで、キャラメルママというグループがスタジオで歌うユーミンと一緒にああでもない、こうでもないといった手作り的作業で作り上げていったものだろう。一方で、聖子の方はよりシステマチックな作業の中で、編曲家を中心にして、かなりの部分のバック演奏は聖子の歌入れ時には既に作ってしまい、そこに聖子の声を載せる、というのが作業の基本だったろう。アイドルとしての仕事が忙しすぎた聖子に、サウンド作りに関るなんてことはできようはずがない。さらに違いを際立たせるのがシンセサイザーの存在で、聖子のバックのかなりの部分はシンセサイザーで作られたらしいので、編曲の大村さんか、コンピュータプログラマーの松武さんかはわからないが、彼らが基本的にはひとりで作った音が中心になっているのだろうから、そこに“ひこうき雲”で聴かれたようなバンドの共同作業による音の絡みの面白さが味わえるのだろうか?という疑問も当然湧く。それにしてもである…僕は聖子の80年代前半のアルバムには、効率が良くてクレバーなプロデュースの下でのシステマチックな作業により産み出された高品質の工業製品、というレヴェルを遥かに超えたものを感じてしまうのだ。もっとはっきり言えば、ユーミンの作品に感じられるような音楽の神さまが降臨した、それを感じさせるマジックがあるのであって、その秘密を我々ファンも覗いてみたいのである。このPineappleはそんな作品の最右翼だ。

というわけで、やっとB面一曲目の“ピンクのスクーター”。→http://www.youtube.com/watch?v=QUswY85j1j4
出だしのコーラスはビートルズへのオマージュなのだろうが、そんなことは置いておいても、聖子の歌が素晴らしすぎ。この歌、82年に初めて見た聖子のコンサートのオープニングナンバーだった。コーラスとともにドラムが鳴り始めると、カーテンに聖子のシルエットが映り、緞帳が上がるとピンク(だったかな?)のフリフリドレスで歌い踊る聖子が今でも目に浮かぶ。残念ながら生歌の動画では、メドレーの一部はあってもフルコーラスのものはない。そこで、音声だけだが82年のコンサートのものを→http://www.youtube.com/watch?v=42d-cb_Z7gw
こんな歌を僕は聴いたのだろうか?まるで夢のようだな。

コメント

ボッサクバーナさん

2013年09月02日 21:43

きいろさん

いらっしゃいまし(笑)。僕もユーミンは全くファンじゃないんですよ。時に頭の良さが小賢しすぎに感じられて。それとやっぱり声と歌に基本的に色気がまるでない人なので(苦笑)。でも、本当にあの番組、というか番組の中の音楽は素晴らしかったです。曲や演奏がいいのはわかっていたけど、歌があんなにいいとは驚きでした。

ラジオは、私、ピンクのスニーカーと夢で逢えたら、一粒の青春くらいしか聴かんかったなあ(爆笑)。全くのレコード派でラジオは馴染めなかったんです。

沙也加と聖子の先日のデュオ、プロの歌って感じでしたよね。声から発声からまるで次元が違っていたし、ディズニーの曲自体がそうしたプロ向けの曲ですし。沙也加の才能は間違いない、とは思いますが、何せママが重い。ジュリアンやショーン(レノン)みたいなものです。ここはやはり、伝統芸としての二代目聖子を継ぐべきなのかなあ・・・うーん。

私、カラオケ、全くやらないんですよ。オフ会では少しは付き合いますが。何歌ったんだろう?自分の歌なんか、まるで記憶にない。

きいろさん

2013年09月02日 02:24

ボッサクバーナさん、お久しぶりです。

ひこうき雲の番組、とても刺激的でおもしろかったんですね。私も見たかったです。
私もユーミンのファンではないですが、大天才ですもんね。
好きな声ではなく、初めて聴いたときはびっくりしましたが、もうすっかり慣れました。
しおきゅうさんがおっしゃるように、郷愁を感じさせる声だとは思います。
ただラジオ、オールナイトニッポンは、あのおばさん声がいやで聴かなかったです。中島みゆきのは大好きでしたが。
今はラジオも聴けます。まあFM番組を、偶然車中で2回ほど聴いただけなんですけど。

ピンクのスクーターの歌い方も大好きです。「上手さを感じさせない」けど、オリジナルテクにしびれます。
七夕クイーンの前日、ボッサクバーナさん、メガネおやじさん達のカラオケオフ会中、まーじさんにリクエストしたんですよ。まだhirotanさんと二人だけの時になるのかな?
沙也加さんは舞台の歌を勉強してるんで、聖子さんとは全く違う巧さを身に付けたと思います。
ところで、ボッサクバーナさんはカラオケで何を歌ったんですか??

ボッサクバーナさん

2013年08月17日 01:05

ユーミンを思いっきり持ち上げておいて、また落とすのはなんですが、一昨日のNHKのディズニーとジブリの番組、聖子目当てに見たんですが、ユーミンのひこうき雲のPVも放映されたんですよ。あれ、ダメだなあ。ただユーミンがジブリ博物館をぶらぶらするだけで何の工夫もなし。流れる40年近く前の曲と歌が素晴らしいだけに、今のユーミンの創造性の枯渇ぶりが際立っちゃって。

それと同じ番組の中の聖子と沙也加のデュオ、うまいんですよ。沙也加なんて親の七光だけだろ、なんて思っている連中なんて驚いたと思うのですね。でもねえ、僕の一番好きな聖子の歌は、歌の上手さなんて感じさせないのがいいところなんですよ。上手さを感じさせる聖子ってのは、ちょっと違うんじゃないか?そんな風に思えて仕方ないんですねえ。音程が多少外れても、声が上ずってようが、それを補って余りあるほど魅力的、そんな歌が一番、魅力があるのだと思うのですね。

しおれたきゅうりさん

2013年08月16日 10:21

>この“ひこうき雲”と同じような分析というか遊びを、聖子のアルバムを作った関係者にして頂き、その情報をファンにも共有させて欲しい、というのが僕の、そして恐らくは多くの一部のオヤジ聖子ファンの願いなのだ。

その通りです(笑)
私はボッサクバーナさんのような音楽的な素養はありませんが、興味津々です。

>ポピュラー音楽って歌唱力じゃないなあ、とつくづく思ってしまった。

ユーミンの歌声には、独特の味がありますね。
荒井由実の頃の曲には、それがよく生かされているよな気がします。
ノスタルジック?
ちょと違うかな?
うーん、適当な言葉が思い浮かびませんが(笑)