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よくあるご質問

短歌の基本(5) 文法チェック(連体形と終止形)

今回のテーマは「連体形と終止形」です。
文法の話になります。
口語でも文語でも動詞などには「活用形」があります。
口語なら「未然・連用・終止・連体・仮定・命令」、
文語なら「未然・連用・終止・連体・已然・命令」の六つの活用形があります。

今日は、そのうちの連体形と終止形について注意すべきことを述べます。
連体形とは体言(名詞)に接続して連体修飾語を作る形をいいます。
終止形とはその名のとおり文章を終始させるもので句点が接続する形です。

一首の中に連体形と終止形が混同している例があるので、その留意点を紹介します。

具体的な歌の例をあげて解説しましょう。
(沖ななも『優雅に楽しむ短歌』から)
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みどり子の泣き声やまず窓のそと波うつように聞こゆ暑き夜
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「泣き声やまず」の「ず」は打ち消しの助動詞の終止形になっています。つまりここで文章が終わる二句切れの歌です。
そうすると、波うつように聞こえるのが何なのかわからなくなります。
波うつように聞こえるのが、泣き声の止まない窓の外、というように続くとするなら「泣き止まざる」とすればはっきりします。

結句の「聞こゆ」も同じく終止形です。「聞こえる夜」とつづくなら、やはり連体形にならなければいけません。この場合は「聞こゆる暑き夜」になります。

ちょっと難しかったでしょうか。
こうした間違いは口語との混同や、無理に音数調和を図ることによって生じるようです。


さてここで問題です。
次の歌にも連体形と終止形が誤っていると思われる箇所がひとつあります。これはどこでしょう。
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銀鱗のいわしフェリーにて運ばるるはまち養う餌とききけり
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これについては、後で解答・解説をしたいと思います。


このトピの主眼は、一首の中に連体形と終止形が混同している例が頻繁に見られるため、歌が完成したときに文法的な最終チェックを行ないましょうということです。

わかりにくい点などありましたら、コメントしてくださいね。

コメント

グッドライトさん

2013年08月07日 21:46

ゆうすいさん
そのとおりですね。
ゆうすいさんが言うように、あまり硬く考えず、まずは気楽に作歌する事が基本形ですね。
最後にチェックする意識があればそれでOKです。

このトピ歌から、ゆうすいさんが感じた歌を添えていただき感謝いたします。
ありがとうございます。

グッドライトさん

2013年08月07日 21:39

ありごさん
考えずに体で感じるようにするだけでいいと思いますよ。
少し意識するだけで違いますから。

雪しまきさん

2013年08月07日 21:35

水手・加子・水夫・・かこ・・ですね。うむうむ。

ゆうすいさん

2013年08月07日 16:16

ありごさん
より良い歌を作るためには、基本や文法を知ることは大事だと思いますが、あまり硬く考えたら歌も作れなくなります。気楽に歌つくりしましょう。所詮言葉の遊びです。
ただ、多くの人に読んでいただき、その情景をより正確に理解してもらうには、洗練された言葉、洗練された文法が必要でしょうね。同じ物や情景をどのように感じどのように歌うかの表現方法は、人それぞれにいろいろあると思います。まずは、自分なりに詠うことからはじめましょう。
小生も勝手に作っています。以下は、良くも悪くも小生が受けた感じです。

みどり児の泣き声波打つ窓の外寄せては返す暑き夜
銀鱗のいわし積たるフェリーありはまちの餌とかこはいう

ありごさん

2013年08月07日 09:10

考えただけで頭が痛くなりますが、遠い目標にします。

逃げずにいつも頭に置きたいと思います。

守るべき基本かもしれないので。

グッドライトさん

2013年08月06日 23:18

(トピの問題)次の歌で連体形と終止形が誤っていると思われる箇所はどこか。
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銀鱗のいわしフェリーにて運ばるるはまち養う餌とききけり
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さて、解答・解説です。
「運ばるる」が誤りです。
「運ばるる」は連体形なので、はまちが運ばれることになります。
しかし、歌の意味は、はまちの餌のために鰯が運ばれるのです。
ですから、ここは「運ばる」と終止形にして、文章を一度切らなければなりません。

なぜこんな使い方をしてしまうのでしょう。理由は二つあります。
一つは音数です。つまり、ここは五音でなければならない。「運ばる」は四音なので困るので、誤りと知りつつ使ってしまうということです。
もう一つは「運ばれる」という口語との混用です。口語なら何の問題もないのですが、文語にしたい強い気持ちが、ついついこのような誤りをもたらすことになるのです。

なんとなく、ご理解いただけたでしょうか。
まずは、そんなものかと思っていただければ幸いです。

グッドライトさん

2013年08月06日 22:57

短歌で文語を使う場合、最も大事なのは助動詞です。
助動詞はいつか「短歌の基本」ではなく、「短歌の実践(仮称)」などのコーナーを設けてトピをたてたいと思っています。

特に過去の助動詞「き」は使い方が特に悩ましかったりします。
どなたか、文語文法についてトピをたてていただけませんか。

グッドライトさん

2013年08月05日 22:42

このトピは8月4日にUPいたしましたが、連体形と連用形の表記に誤りがありましたので、ここに再UPするものです。
雪しまきさんにご指摘いただきました。雪しまきさんありがとうございます。