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よくあるご質問

短歌の基本(6) 文法チェック(仮定形と已然形)

今回のテーマは「仮定形と已然形」です。

口語なら「未然・連用・終止・連体・仮定・命令」、文語なら「未然・連用・終止・連体・已然・命令」の六つの活用形があることを前回話しました。

口語では、「早く花が咲けばいいのにね」のように「咲け」はまだ実現していない仮定条件なので「仮定形」と呼んでいます。
文語では「花咲かば」という未然形が仮定条件を表し、「花咲けば」「花咲きしかば」のような已然形がすでに実現している確定条件を表すことになります。
つまり、接続助詞「ば」が接続すると、すでに起きてしまった確定条件を表すことになります。
「仮定形」と「已然形」の呼び方の差はここにあります。

さて、今回も具体的な歌の例をあげて解説しましょう。
(沖ななも『優雅に楽しむ短歌』から)
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我逝(い)けば障害の子の哭(な)かむぞと想いつつ今日も涙して臥す
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もし自分が先に死んだなら、障害を持っているこの子はどんなに悲しむだろうか。それを想うと今日も慟哭してしまうことだ。という深刻な歌です。

ここで問題にしたいのは「逝けば」という部分です。
「ば」が已然形につく場合、「逝けば」は「死んだから」という意味です。すでにそうなってしまったことを指します。

この歌の場合、作者はまだ死んでいません。もし死んだら、という仮定の意味ですから、未然形について「逝かば」とならなければならないのです。

すでに起きていることと、これから起こることは全く反対のことになりますから気をつけなければなりません。

文法が大切なのは、このように意味が全く異なって解釈されてしまうことがあるためです。

文語文法については、この基本シリーズが終了した後に、改めて新たなシリーズでのトピのUPも考えています。

いずれにしても、作歌した後、感覚的にこれでいいのかなと、チェックする気持ちを持つことが大切だと思います。

コメント

グッドライトさん

2013年08月20日 23:44

ペガサスさん
違和感じるようになればしめたものですね。
ペガサスさんには、文法のトピをたてていただくなど、いつも感謝しています。
何かありましたら、何でもコメントしてくださいね。

ペガサスさん

2013年08月20日 21:41

中学生時代、古文が好きでしたから、このようなトピは復習になります。

文法など知らないままで「兎追いしあの山 小鮒釣りしあの川」などと歌っていましたから、子供の頃からある程度文語にも親しんでいたように思います。

間違っていると直感的に違和感を感じますので参考書を開きます。

ポイントを示して頂いてありがとう御座います。

グッドライトさん

2013年08月19日 20:28

ありごさん
コメントありがとうございます。
短歌の中で使う古典文法はそれほど多くはありません。
実際に歌を読むなかで自然に体得できるようになると思います。

グッドライトさん

2013年08月19日 20:26

tomopi.さん
私は高校の時古文や文法が好きでありませんでした。
百人一首を暗記させられたことは今役に立っています。

ありごさん

2013年08月19日 13:55

仮定形と已然形
目にしたことがあっても、これまで意味がわかりませんでした。
例題つきの解説で、のみこめた気持ちになれほっとしています。

>感覚的にこれでいいのかなと、チェックする気持ちを持つ事

ここからなら入って行けます。
ありがとうございます。

ももぴあさん

2013年08月19日 12:09

高校生の時は古文や文法得意だったはずだが、言葉は覚えているがつかえない・・・ふううです。