霊と同居していたのかも知れなかった・・・

「雪も降っているし車で北見のアパートまで帰るのも面倒くさいな、今夜も網走店のホールの中で寝るかっ・・・」私はホールの中のソフアーの長椅子を集めてベッド代わりにし、毛布を用意して電気ストーブと淡い照明を点けて他の明かりを全て消した。プラスチックの円いトレーにビールとコップを乗せ、椅子の上に置いて飲み始めた。

 勤務していた北見の会社が倒産し、全国チェーンの風俗営業のお店の網走店に入店して半月程経っていた。実力主義という事で、昇級試験に合格して係長に成っていた。「離婚と会社の倒産、三歳の息子を抱えてどうしたもんだろうか・・まるで盆と正月が一緒に来た様なもん