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よくあるご質問

六十歳の同窓会/11.宴もたけなわ

11.宴もたけなわ


 宴もたけなわ。 

 なにやら懐かしい音楽が・・・

 「うわあ、オクラホマミキサーやん、フォークダンスやんか、いややわあ。」と、美智子は口に出しつつ、早速周りには判らないように、座布団座りで固まった足をほぐし、いつでも踊れるようにスタンバイ。 
足を(周囲には判らないように)揉み揉みしながら、立ち上がる準備。 口では、タラ、タラタラタララララ、タララララ〜。

 フォークダンスでは、昔はできなかった、相手の手をがばーっと掴み、ちらっと手の皺を見てガッカリ。 しかし、顔、口には出さず、嬉しそうにダンス。       
最近、本当に物忘れがひどくなったが、何故かクリヤに覚えているオクラホマミキサーのリズム。 

 次々と相手が替わり、しかし、殆どの人の、顔と名前が一致しない。 相手に悟られないよう、互いに浴衣の腰につけた名札を見るが、ああ悲しや、老眼鏡を席においてきた〜。 
字がかすんで名前が判らない〜。 

会話の中で何とか、誰だったかを思い出そうと話題をあちこち振るものの、ああ非情なフォークダンス、思い出す前に相手が替わっていく。      
こんなに頭使ったのは、何十年ぶりやろか。頭痛が痛いわあ。

曲はオクラホマミキサーからジェンカへ。
「ああ、これ〜、激しい曲やんかあ。 心臓大丈夫やろか。 頭の血管、破裂せえへんやろか。 血がサラサラになる薬、のんどこか。」と心配しつつ、両手はしっかりと前の人の肩の上に。

チャラチャラチャラチャンチャンチャララララ、チャンチャンチャララララ・・・心臓の鼓動は、ときめきのドキドキからジェンカで跳ね回るドキドキへ。

「ああ、楽しいなあ。何十年ぶりやなあ、こんな楽しいの。 もう死んでもええわ。」

 暫く皆で激しく踊り、やっとジェンカも終わり指定席へ。
 「良かったあ、血管切れへんかったわあ。」
 幹事は幹事で、「ああ良かった。誰も倒れへんかったわ。」と、ホッと一息。


12.宴会半ば

 宴会も半分を過ぎ、今まで酒を飲んでいたカメラマンがようやく活動開始。 

 ああ、あっちでは、足を畳の上に放り出した婆さんが。こっちには浴衣姿の爺さんが〜。 
こんな人たちの写真撮るの、イヤやなあ・・・と思いつつも、顔は笑顔で「よいこらしょっ」っと。

 すると、カメラマンに、直ぐさま声が・・・

「中川く〜ん、はよ、こっち撮ってよ。」、「私も撮ってや〜。」と、ひっきりなしのラヴコール。 

 よくよく顔を思い出すと、中学校では一言も発言しなかった、いつも隅っこでひ弱だった可憐な少女の面影が。  ああ、年月はこんなにも人を大胆にするのか。

 我にかえったカメラマン、「おいおいおい、俺を誰やと思とるねん、故郷を後に東京の芸大へ進み、そのあと、写真学校も卒業したプロのカメラマンやで〜。」  

でもここでは、そんなキャリア、通じんわな。 そんなこと、この人たちには関係ないわなあ、と、納得しつつ、顔は笑顔で、「ちょっと待ってや、直ぐそっち行くから・・・。」とカメラ片手にヨタヨタ移動。 

 シャッター押しながら、「肩書きの無い社会ってこういうことなんやなあ。 人生は肩書きが無くなってからがおもしろい、とかいう本が出てたなあ。 トホホ。」と、もう目の前に、還暦後の現実をひしひしと実感。

つずく

コメント

カレラ4さん

2013年09月02日 07:47

>みーさん、お早うございます。

そうですか、全て経験済みですか。  男性は(私は)、高いところ(2mくらい)からの飛び降りとか、ちょっと幅の広い川の飛び越しとか、頭の中では、少年のころと全く変わらないんですよね。

しかし、やってみると失敗して怪我をする。 今でも、嫁、娘に怒られています。

カレラ4さん

2013年09月02日 07:43

>J・ジャンゴさん、お早うございます。

それでも、足を揉みほぐすところが、皆さんから丸見えなんですよね。 ここも書こうかと思いましたが、しつこくなりすぎるので、止めました。

羞恥心とか、記憶とか、いろんなものが薄くなって、人生、最終ステージへ進めるのでしょうね(爆)。

みーさん

2013年09月02日 05:28

ふうん〜ふうん!

納得ダス。

体が思いもよらぬ硬さに女性はその時初めて年齢を感じるものかもね。

心の変化、 現実受け入れの抵抗感。

素晴らしいですね。

全て経験スミで。。。。現実は抵抗の証に 毎朝早歩き。 20分実行中の みーです。

J・ジャンゴさん

2013年09月01日 22:47

いややわ〜といいつつ、固まった足を揉みほぐす・・・なんて

芸がこまかいですね〜^^

いよいよ佳境にはいってきましたね〜

次回愉しみにしてます。