ミニ恋愛小説「ラブレター」(2)

思い出すあの屈辱を癒すことが出来なかった。殺してやりたいと常に思い続けていた。ふと、この手紙に応じればそのチャンスかもしれないと思った。
 <うん、それがいい。青酸カリがいいかな。それをどうする? そうだなあ。あいつがいい。坂本明だ。確かどこかの製造会社に勤めているはずだ。坂本には恩を売ってある。もし、断るのなら奥さんにお前の過去を告げ口すると脅せばいい。青酸カリ0,5グラムもあれば十分だろう。それに決めた>シャワーの熱い湯が間断なく流れ続けた。
 
 ちょっとキザかも知れないが外国映画の真似をして、バラの花束といつもは飲まない値段の高いワインを持って約