西川美和「ゆれる」

映画をご覧になられた方もおられると思います。
作者の西川美和が映画完成後にそれを小説化した
という、通常とは逆の流れで小説化されたもの。

故郷の田舎町を嫌い、都会へと飛び出した
勝気な弟「猛」と
実家にとどまり家業を引き継いだ温厚な兄「稔」

対照的な二人の関わりは、猛の幼馴染である「千恵子」
の死をきっかけに大きく揺らぎ始める。

山のつり橋の上で稔と千恵子はもみ合いになったが、
その後、千恵子はつり橋から転落して死亡してしまう。
その状況を観ていたのが弟の猛であった。

果たして稔は千恵子をつり橋から突き落としたのか?
それとも
千恵子自身がつまず