★どなたかトイレに連れて行ってくださ〜い★

義母は日中はリハビリする時以外は病院の食堂で過ごす。
 その食堂を見渡すようにスタッフがデスク、パソコンなどで事務的なことをやっている。間仕切りはなく解放感がある。

 96歳、93歳、そして92歳の義母の高齢者3人娘が常にスタッフの目の届くところにいるのだ。そこに4,5日前から、おひとりが加わった。
品のいいご婦人という感じ。言葉もはっきりとしておられ義母よりずっと若く見える。

 「さっきからお願しているのにどうして連れて行って下さらないの?」と叫んでいる。スタッフは誰一人として、それに応えない。
完全無視を決め込む。益々、彼女の訴えの声は食堂に響き