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よくあるご質問

モーニング・コール(田口ランデイー)

土曜日の朗読会で聴いた話に感動した。

『君へ』に掲載されたショートストーリーだが結末が興味深い。


早朝、男の家に電話が掛かって来る。

眠たい目を擦りながら受話器を取るが、何も言わない。

2〜3日おきの時もあるが、いつも掛かるようになった。

無言電話だが、背景にかすかだが『潮騒』が聴こえる。

男は気にはして居なかったが、毎朝起きるのが日課になった。

朝の景色・太陽、そして生きている事が楽しくなった。

半年ほど続くが、6月のある日を境にぴったりと止まった。

それからしばらくして、女性から電話が掛かって来る。

   「もしかして母が大変ご迷惑をお掛けしたのでは?」

大磯の施設に住む、認知症の母親を介護する娘からだ。

母親が7月の初めに亡くなったそうで、最後の日に知った。

   「ここに電話しておくれ、あの人はお寝坊さんなんでね・・・。」

   「ああ〜そうそう・・・今朝の天気はどうだい?」

そう言えば、掛かって来る日は、いつも良く晴れた日だった。

男は、“毎朝この電話が楽しみになった“・・・と伝えた。

朝の清々しい時間の中で、季節を感じる事が出来た。

お蔭で、生活にも張りが出て、至極快調だ・・・と。


こんなあらすじだったと思います。

約10分間のショートストーリーには『感動』が詰まっている。

『君へ』には、他にもいっぱい宝石が詰まっているよう。

今度書店を覗いた時に、探して見ようと思います。

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