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よくあるご質問

2010年度の纏め 自句自選

満月の家路となりし御元日

虎張子うなづくそぶりして御慶

ひよどりの声のたかぶり恵方より

立春の芹田にうつる空の色

陽に照れるレモンの木より春きたる

探梅や山城古道縫ふやうに

日向ぼこ聖衆来迎待ちながら

裏道が抜け道がすき蕗の薹

冬麗のテラスにひとりBランチ

フリーマーケット日和となりし震災忌

高階に孤独死多し震災忌

本降りとなりし啓蟄パン香る

ぬけぬけと猫殺生す春の寺

春の月拒食の果の身を撓め

石ひとつ拾ひてもどる春の山

春田打つ首吊ありし森を背に

廃線路辿りなほして卒業す

白木蓮ひと夜でくたし胡沙荒るる

剥落の真言八祖黄沙ふる   東寺の塔

産声や黄塵万丈荒るる日も

舟下りて力車へ花の嵐山

里山は雪のかがやき朝桜

ときに雨こぼしゆく雲花の冷

場所取りのぐっすり寝込む花筵

繁盛や天満橋より花見舟

手を打てば桜たちまち散り初めん

今生の花曼荼羅とも浄土とも

桜満ち上棟式の木の香り

豆の花その千の目のひしめける

放課後のコーラスの澄み鳥雲に

ゆく春と逝く人生の橋懸り  多田富雄先生 追悼

初つばめ青春十八切符買ふ

憲法の日とて鳩笛吹いてみる

ベランダにもの干しながら杜鵑

御陵をめぐる流や蛇苺

鉄筋を断ち切る火花麦の秋

どこぞより子猫の声のする売家

つばめ無事巣立ちましたと定食屋

タクシーへ手をふる芸妓走り梅雨

五月雨や伏見へ通ふ水鶏橋

御苑の門夜も開け放ち五月闇

丈高く梅雨かぶさりく御所の森

土蜘蛛の糸うつ梅雨の能舞台

紫陽花や子らは金魚のお葬式

泰山木の花よりすこし高く住む

十薬の花の十字は誰が祈り

父の齢こゑて幾年花茨

躓きてたたら踏み越す茅の輪かな

蟻地獄きのふもけふも無為にすぐ

水煙のまず見ゑて来し夏木立

合歓のはな狐の嫁入土手をゆく

氷菓売る木陰に牡鹿休らはせ

青田ゆく蝶ま白なる旅ごころ

冷汁かけて猫めし昼餉とす

とっぷりと日暮れて帰る夏木立

もったいないとあの世から声汗の飯

残飯の饐ゑて糸ひく夢のあと

ここに棲むほかなし扇風機なまぬるし

炎帝の威勢ぞ朱の大鳥居    平安神宮

炎帝とまっこう勝負われ七十

羨しきはプール帰りの児の懈怠

暑をのがれ書肆に見惚るるベニスの灯

足跡の化石だよこれ旱川

白日傘黒い日傘と鉢合わせ

端居してチリメンジャコに選るいろいろ

ステテコのわれ開戦の年生れ

八月六日歯磨きながら黙祷す

病み臥せる友夕焼雲窓に炎ゑ

かたつむり友業病を負ひて生く

エリザベス・キューブラー・ロスを読む涼しくなる為に

先生と呼ばれ青島牌酒(チンタオビール)受く

くそ暑き日々呪ひつつ八月尽

新涼の使者アキアカネ群れて来い

花野のより湖を眼下の伊吹山

ハンググライダー舞ふや伊吹の秋晴に

憧れは今も憧れ秋の虹

天の川わたる番の白鳥座     森澄雄先生 追悼

天の川太陽系とて旅の途次

待宵や魚一尾焼く夕炊ぎ

五条楽園ぬけて大橋今日の月

エレベーターいつか宇宙へ月今宵

秋高し騎馬の警官挙手目礼

鵙の来てちゅういちゅういと鳴く雀

浮く紅葉映る紅葉に鴛鴦の澪

紅葉狩り去来に縁の寺にこそ    真如堂

秋風や虚無僧すでに絶滅種     東福寺塔頭 明暗寺

紅葉渓へかけてその名を臥雲橋   東福寺

大徳の魂護法鬼と化す紅葉     石山寺

裏白の群落の澄み峪の秋

秋霞む嵐山また愛宕山

満目の秋のパノラマ京都絵図

大文字の火床に坐して秋惜しむ

稲妻やコツと打ち割る生卵

鳥渡るゆきてかへらぬもの幾羽

秋出水ひと夜に川原圧しひしぎ

柚子たわわ水尾は京の隠れ里

胃カメラに腹さぐられてそぞろ寒

暮はやし街は宝石箱くつがへし

寒き街見下す温水プールより

チカチカと空ゆく灯火落葉焚き

疎水ゆく落葉筏と歩をはこぶ

とどまれば落葉の時雨ひとしきり

落葉踏んで人影つづく龍馬の墓

竹生島ゆきの桟橋時雨雲

真藍なる蔵王権現山めぐり  山めぐり は時雨の別名

枯野ゆく崖なす果にたたんため

八百八橋の夢の名残りぞ冬夕焼

ビジネス街には生涯無縁枯葉舞ふ

覚ゑなき夜半の目覚めの夢寒し

図書室に親爺うとうと冬の蝿

雪女郎ちと鬱ぎみに見受けたる

ほろ酔いのラーメン熱し夜の聖樹

孤独死もまた選択肢山眠る

亡国の寂滅為楽冬ざるる

面白き濁世を遠く炬燵猫

家に居て旅にある如冬の月

去年今年国の腸(ハラワタ)亡びつつ

カテゴリ:ニュース・その他

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