素浪人の『万葉集漫談』(149話) … 現代中国を思い、日本を思う。

(149)住吉(スミノエ)の 浜松が根の 下延(シタハエ)へて
      わが見る小野の 草な刈りそね
         巻二十・4457 大伴家持
大意・住吉野浜の松の根が地中に深くのびているように、私が心を止めてひそかに見ている小野の草を、どうぞ刈り取らないでください。

(149’)にほ鳥の 息長(オキナガ)川は 絶えぬとも
      君に語らむ 言(コト)尽きめやも
   巻二十・4458 馬史国人(うまのふひとくにひと) 
大意・息長川の水の流れは尽きようとも、貴方に語りかけたい私の言葉は決して、尽きるものではございません。

(149''