冬の朝

吐く息さえも
今にも凍りつきそうな冬の朝

薄水色の澄み渡った空
昇ったばかりの歪んだ太陽と
西に傾く白い月

捕らえられた川霧は
裸の樹木を覆い
しばしの氷の花をつける


肩を窄め
両の手をポケットに入れて
身体を揺すりながらバスを待つ

凍てついた空気に
耳も頬も自分の物では無くなったような感覚


やがて5分遅れで来たバスに乗り込む

暖房に曇った眼鏡の視界が開ける頃
体中の血液が溶けて目覚めたかのように
再び循環を始める

「さぁ、今日も頑張るか!」

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