若き日のモンゴル

広大な 自然の残る モンゴルに
 若き血潮の たぎり立つかな

★『若き日のモンゴル』(神沢有三/近代文芸社)を読みました。
※モンゴル研究に生涯をかけた著者の歌集です。

《出で立ちて帰り来る日の無きものと
 思ひつ仰ぐ故郷の山

王侯は旗民を常に文盲の
 立場に置きて泰らかなるか

奥地にて憂きことあらば吾が名をば
 語れと述べし言葉たがはず

サルナイてふ可憐な花を摘みとりて
 辞書に挟みて記念となせり

テルレジの岩山かげに咲き競ふ
 エーデルワイスや撫子の花

吾が歌に涙おさへしモンゴルの
 乙女の心のいとほしきかも 
(※僕にも、そんな心境の