素浪人の『万葉集漫談』(154話)…悲運を死後まで引きずった大伴家持。

764年1月に大伴家持は薩摩守に追われそして、吉備真備が造東大寺長官に任命されます。
孝謙太上天皇の僧、道鏡の重用がいよいよ進み、次第に藤原仲麻呂(恵美押勝)は疎まれ9月、ついに太上天皇と仲ただならぬ道鏡の勢力を削ごうとして兵を挙げます。これが世に言う恵美押勝の乱です。しかし乱に敗れた押勝(59歳)は、やがて捕らえられて斬首。
道鏡がついに、大臣禅師に任命されます。
10月、押勝が推した淳仁天皇も廃され淡路へ配流。
765年、太上天皇が自ら重祚して称徳天皇となり、10月道鏡を太政大臣禅師とします。
(扶桑略記によると大和西大寺の創建もこの年です)

吉備