宮本武蔵5

人生の 深遠の謎 誰知るや
 浅き夢見じ 酔ひもせずかな

★『宮本武蔵第6巻』(吉川英治/中央公論社)を読みました。
※全巻読了。と〜っても楽しいひと時でした。

《この国のあらん限り、世の相はどう変わろうと、剣の道――ますらおの精神が――無用な技事になり終わろうか》

《修行する身には、危険は又となき砥石であり、敵は不断の師であるともいえるのだ。寝る間も油断のならない危険に研がれ、絶え間もなく生命を窺う敵を師として、しかも剣の道は、人をも生かし、世をも治め、自己をも菩提の安きに到って、悠久の生ける悦びを、諸人と共に汲み分かとうという願いに他ならないの