雪の思い出

朝、二階の窓を細く開けて外を覗いたら
真っ白い雪景色が飛び込んできた。

心躍った幼い頃が甦ってきた。
私が育った場所も雪国ではなかったので、
滅多に雪は見れなかったけれど、不思議
と私の「記憶」の中に雪と一緒に甦る光景
がある。

あれは、もう50年以上前の事である。
小学校の高学年の頃だったろうか?
私は手編みの赤いコ−トを着ている。
妹もお揃いのコ−トを着ていたから、あれは
母の手編みであったのだろう。
私は黒いベレ−帽をかぶっている。
その頃、「オ−マイパパ」が巷に流れていた。
ベレ-帽は父のお気に入りで、私にかぶせては
喜んでいた。
その格好で