連載:生きる

身寄りの無いおばさんの人生と死

先日の真夜中。
闇を切り裂く呼び出し音。
おばさんの死を告げる施設からの電話でした。

おばさんと言っても、私の亡くなったお婆ちゃんの妹。95歳。

一人息子を1歳で亡くし、夫も数十年前に亡くし、戦後に夫と二人で佐世保の山の上に建てたあばら家に、細々と一人で暮らして居ましたが、10年程前に、胃癌を患ってから物忘れをするようになり、それを良い事に、突然訪ねて来た甥(亡くなったお兄さんの子)に騙され、全財産(満期になった日に1,000万)を奪われてしまいました。

おばさんは、長年地域で役員もし、親戚付き合いもきちんとして居たようですが、誰も関わり合いになり