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よくあるご質問

知ることは楽しい

今朝の朝日新聞を見ると、また活字が大きくなるという。
 1980年代以前は横2.8mm、縦2.2mmだった活字を、これまでの5度の拡大で横3.9mm、縦3.3mmになる。まさしく団塊の世代真っ只中の妻は、「私たちに合わせているようね」と言う。団塊世代の成長(退化)に合わせて、これなら眼鏡を必要としない人も多かろう。
 今から30年前の、クリップで留めた黄色く変色してしまった新聞の切抜きの束を妻に見せた。活字が最小時代のものであった。4歳の長男に朝日新聞の夕刊に連載されていた阿部謹也先生の「中世の窓から」を、課題として切抜きさせていたものであった。ぎこちなく鋏を使って切り抜いたもので、とても捨てられず大事に残してある。
 ヨーロッパ中世に興味をもって読み続けてきたのも、これがあったからかもしれない。

 篠沢秀夫著『フランス三昧』中公新書、を読了。
 3年前にやっと大修館書店から刊行されていた『篠沢フランス文学講義?〜?』を読んだが、先生が学習院大学で講義をされた草稿、録音の残っているものをできるだけ忠実に再現したもので、フランス語の学習経験のない人にも困難でないように配慮されていた。
 こういう先生の講義なら、きっと休まず受講したろうな。テレビのクイズダービーの回答者として随分楽しませてもらった。大学在学中は天才としてならしていたそうで、今上天皇陛下とは同級。2009年から筋萎縮性側索硬化症で闘病され、気管切開されて呼吸器を付けられているそう。少しでも先生のお身体が楽な日々であることを願うのみ。
 さて著書は、《日本人がもてはやす、煌びやかな「おフランス」は、はたして真実の姿なのでしょうか。世に満ちる誤解の表層土をかき分けて、フランスという国の真の姿をお目にかけます》と、篠沢教授流の”実に愉快な”集大成。
 フランスとはなんだろう、と「フランス」や「フランス人」の成り立ち、そして「フランス語」の成立、「フランスと文明」などを解き明かしている。
 《パリの特質は、京都と奈良と江戸と東京が一ヵ所にあるということ。2000年前のローマ人が作った巨大な石積みの公衆浴場の遺跡まである。》
 フランス語を習ったことのない読者に親しんでもらえるよう囲み記事が用意されている。例えば、フランス人の名前。
・ギリシャ・ローマ系
 ジュール Jules 男子名。ラテン語 ユーリウス〈Julius〉シ ーザーの名で人気。
 ジュリエット Juliette 同名の女子形。
 ジュリアン Julien 男子名。ジュールから派生。
・ゲルマン系
 アンリ Henri 男子名。英・ヘンリー〈Henry〉、独・ハインリッヒ〈Heinrich〉
 アンリエット Henriette 同名の女子形。
 ギヨーム Guillaume 男子名。英・ウィリアム  〈William〉、 独・ヴィルヘルム〈Wilhelm〉
 シャルル Charies 男子名。英・チャールズ〈Charies〉、 独・カール〈Karl〉
 シャルロット Charlotte  同名の女子形
 ルイ Louis 男子名。英・ルイス〈Lewis〉、独・ルードヴィ ッヒ〈Ludwig〉
 ルイーズ Louise 同名の女子形。
・聖書から(ヘブライ系)
 ジャン Jean 男子名。イエスに洗礼を授けた聖ヨハネの名 から。
 ジャンヌ Jeanne 同名の女子形。
 ジャック Jacques 男子名。旧約聖書のヤコブの名から。

 また、《「ムニュ」はメニューではない》というコラム。
 レストラン〈restaurant〉は18世紀の新発明で、レストレ〈restauer〉「回復させる」という動詞からきた。だからレストランではゆっくり食事を楽しむものだと。
 レストランにある手書きの「本日の定食」〈menu du jour〉(ムニュ・デュ・ジュール)を見て、「あれ!」と指させばいい。「ムニュ」は「細かく」という意味で、献立を細かく書いたもの。
 19世紀から公式晩餐会の献立が、主催者名と日付入りで印刷されて会食者のテーブルにあった。その冒頭にMENUとあった。これが日本に来て、「何が出来るが書いてある献立表」と誤解してしまった。それは〈carte〉カルトであって、カルトを見て選ぶのが「ア・ラ・カルト」。
 等々、フランス語の知らない私には大いに楽しめた。

カテゴリ:ニュース・その他

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