素浪人の『万葉集漫談』(163話)…北陸への旅路で聞いたお話。

(163) 筑紫なる にほふ子ゆゑに 陸奥の
      阿刀利娘(おとめ)の  結ひし紐解く
       巻14・3427 陸奥(みちのく)の東歌

解説・ ここ筑紫の国の、眩いばかりに艶やかで美しい乙女に心惹かれて、陸奥の国の阿刀利の乙女が結んでくれた下紐を解くことになってしまった、ああ。…というところでしょうか。

阿刀利の地名は定かでありませんが、娘は恐らく遊女(うかれめ)なのでしょうね。学説は分かれますが…。

若いころ私を親しく可愛いがって下さった大きな国立病院の院長さんとご一緒して、北陸を訪れた事がありました。
車中、色んな雑談の中で、「