(170) あすか川 下濁れるを 知らずして
背ななと二人 さ寝て悔しも
巻14・3544 東歌
解説・ あすか川の美しい流れを信じて、貴方に身を任せたのに! 川底はこんなにい濁っていたのですね。うわべだけを飾った男とも知らず、ああ、悔しいっ!…といった歌でしょうか(笑)。
あすか川→原文「阿須可河伯」→明日香川説もあります。背なな→背なの東国訛り。
共寝の床で男の浮気を責めた睦言でしょうか。
さて、美酒は酔ってこそ楽しいもの。本気に男を責めているのかどうか…(ふふ、ふ)。
激しい嫉妬で二度と家に戻らなかった、磐