桃の花をひと枝、飾る 2011

ねぇ、母さん
僕はあなたが願ったような大人になっているかな?

目を瞑り、胸に手を当てて問いかけてみる


『ふぅ』

ため息がひとつ
地面にこぼれて消えた


胸に当てた手をそっと下ろして首を振る


そうだね
母さんはごまかせないよね?

確かに
僕は母さんが願ったような大人にはなれていないよ


「本当にお前はバカ者だね」

って、怒っているかな?

それとも、呆れて苦笑いをしてるだろうか?


でも、これが僕の選んだ生き方なんだ
何があっても後悔はしないよ

いや、後悔をしたとしても
それを誰かのせいにはしない