ねぇ、母さん
僕はあなたが願ったような大人になっているかな?
目を瞑り、胸に手を当てて問いかけてみる
『ふぅ』
ため息がひとつ
地面にこぼれて消えた
胸に当てた手をそっと下ろして首を振る
そうだね
母さんはごまかせないよね?
確かに
僕は母さんが願ったような大人にはなれていないよ
「本当にお前はバカ者だね」
って、怒っているかな?
それとも、呆れて苦笑いをしてるだろうか?
でも、これが僕の選んだ生き方なんだ
何があっても後悔はしないよ
いや、後悔をしたとしても
それを誰かのせいにはしない