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よくあるご質問

素浪人の『万葉集漫談』(177話)…遭難に喘ぐ遣新羅使人。

(177) 新羅へか 家にか帰る 壱岐の島
       行かむたどきも 思ひかねつも
         巻15・3696 遣新羅使人 六鯖(むさば)
解説・ 新羅へ行くかいや、ここで引っ返して家に帰るか。
亡くなった君が眠るこの壱岐の島に立ち往生して、わたしたちは、もう途方に暮れて続航の手立てさえない。…といった歌です。
・たどき→手がかり、手段。 

祝島(写真・ナカチャンさん提供)まで順調に来た一行は周防灘で遭難、豊前中津、博多湾の唐泊など紆余曲折の末、玄界灘へ。しかしここでも時化にあうなど散々な目にあい、やっと辿りついた壱岐対馬。そこで使人の一人、雪連宅満(ゆきむらじやかまろ)が疫病で亡くなります。一行の不安、焦燥はもうピークに達し、そうした状況下で詠われた歌です。

(177’) 百船(モモフネ)の 泊つる対馬の 浅茅(アサヂ)山
        しぐれの雨に もみたひけり
        巻15・3697 遣新羅使人
解説・ 「もみたふ」→黄葉する。
秋には帰国する予定で難波港を出たのに、もうここで黄葉を見たのでしうか。 …旅愁も一入という歌かと思います。

(話は前後しますが)、祝島のお盆には島出身の人が戻って普段の2,3倍の人で溢れるといいます。嵐に遭った豊後伊美郷の人たちを助けたことに始まって、神を祀る御座船が大分、山口県を往復する絢爛勇壮な祭りもあるとか。(ナカチャン提供)
きっと、多くの遭難者を救って、崇められてきた祝島!だと思います。守り神の棲む島だったのでしょう。

カテゴリ:ニュース・その他

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