第6折々のうた

歌人達 思いの外に 激しくて
 歌を詠って 穏やかにしむ

★『第6折々のうた』(大岡信/岩波新書)を読みました。
※朝日新聞に掲載された、1986年分です。推薦度★★★★です。

《梅で飲む茶屋も有るべし死出の旅  大高源吾
…義士達切腹の日に書き遺した辞世の句》
※どこかで聞いた名だと思ったら、47士でした。

《藤の花今をさかりと咲きつれど
船いそがれて見返りもせず  坂本竜馬》
※お、竜馬も!

《苗売りの声が巷より透るなり
壁に耳あてなつかしなつかし  小名木綱夫
…壁に耳をあてて「なつかしなつかし」と聞いているのは拘置所にいる人だ。時は戦中、