女性俳句の世界

降霜の 一撃受けて 藪枯らし
 悲しからずや 突如終わりぬ

★『女性俳句の世界』(上野さち子/岩波新書)を読みました。
※近世〜現代までの12人の女性俳人の俳句と生涯が端的に描かれています。先の「折々のうた」シリーズで紹介された句にも、多く出逢えました。

《田捨女(でんすてじょ)
雪の朝二の字二の字の下駄の跡》
※落語でよく聞いています。

《千代女(ちよじょ)
起きて見つ寝て見つ蚊帳の広さ哉》
朝顔に釣瓶とられてもらひ水》
※前者は、多分これも落語。後者は教科書で。

《中村汀女
外(と)にも出よ触るるばかりに春の月》
厳寒や心きまればきびきびと》