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よくあるご質問

いろんな人に力をもらって

このところ気分が今一つ調子が出ず、指を動かすのも億劫になっていた。
 古城ホテルとモーゼルワインの旅日記を綴られておられるジジダルマさんに肩を叩かれたような気がして、こうして画面に向かっている。
 テレビの報に時として涙が滲んできて、しかし画面の中の子どもたちの笑顔に救われるような、むしろこちらが元気をもらっているような気分になる。
 ジジダルマさんのワインに触発されて思い出したのが、ゲーテの「ワインは人を朗らかにする。そして朗らかさこそ、すべての徳の源泉だ」。この言葉を確認するために開いた本(小塩節著『ドイツの四季』英友社)に、ゲーテの詩が載っていた。

   追  憶
 葡萄の花のまた咲くときは
 古ぶどう酒が樽に鳴る
 薔薇の花のまた咲くときは
 なぜかしら心かなしむ

 なにしてみても どうしたわけか
 両の頬を涙が流れ
 なぜか胸をやく
 あつい想い

 しずかに深くおもいおこせば
 心にうかぶ
 ちょうど花咲くこのころに
 燃えてくれた女(ひと)のおもかげ

 春愁の気分に苛まれるのは、未だに抜けない所在ない浪人期を思い出す後遺症だろうか。
 それでも24日にコンサートホールの社団法人日本演奏家連盟の新人演奏会に行ってきた。
 文化庁の芸術団体人材育成支援事業として、広島、福岡、仙台、名古屋、大阪、札幌の全国6ヶ所で公演されていて、それぞれ地元に縁のある新人演奏家がオーケストラを付けてソリストとしてステージに立っていた。
 しかし、仙台公演は3月11日であったから、地震の当日に当たる。公演はどうなったのだろうか。
 札幌は札幌交響楽団でハイドンのチェロ協奏曲、ニールセンのフルート協奏曲、グリエールのハープ協奏曲、そしてブラームスのヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲であった。
 色鮮やかなドレスに身を包んだ初々しい五人の美しい女性ソリスト。演奏もとてもよかったが、これからもたくさんのステージを踏んで成長していくのであろう。
 ハープ協奏曲の第1楽章のカデンツァでハープの弦が切れてしまった。演奏中は気がつかなかったが楽章が終わったときに、ソリスト原日向子さんは指揮者の高関健さんと何やら言葉を交していた。
 高関さんが振り向いて「弦が切れてしまいました。張り替えますので少々お待ち下さい」と。指揮台の裏に置かれていた黒いバッグの中から弦を取り出して聴衆が注目する中、地元の高校三年生、原日向子さんは自分で張り替えていた。
 こういうこともあろうと、準備しておくものなのであろう。
 高関さんは「シーンとしないで、皆さん寛いで下さい」と、その場の空気を和らげていた。
 人生、予期せぬことがいろいろ起こり得る。それはそれで仕方がない。そこでどうしたかが問題なのであろう。
 原日向子さんは立派に弾き切って盛大な拍手を浴びていた。

 ここ5日ほどで読んだ本。北海道新聞社編『拓銀はなぜ消滅したか』、五木寛之著『運命の足音』玄冬舎、『人間の関係』ポプラ社、『林住期』玄冬舎、渡辺淳一著『幻覚』中央公論新社、松本清張著『暗い血の旋舞』日本放送出版協会。
 読んだ本がよくなかったかな。
 『暗い血の旋舞』は明治中期にボヘミヤの伯爵に嫁いだクーデンホーフ・カレルギー・ミツコ(青山みつ)の足跡を訪ねながら、ハプスブルク帝国の末期を重ね合わせて綴ったもので、セピア色の写真が多数掲載されていて、これはもっと丁寧にもう一度読まなければと思った一冊。

 コンサートの休憩時間に、80歳になる叔父がロビーでひとりアルザスワインを飲んでいた。
 6月8日からスコットランドに行って来るという。
 そう、私も頑張ろう。

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