フランソワーズ・モレシャンと言えば、美容、ファッションの先端を行くパリ生れの美女で、凡そ、そうしたこととは縁遠いところに住む私もいつしかその名を知るようになりました。
そのモレシャンさんが過ごした子供時分の、重い人生を重ねて選んだ悲歌が次の万葉歌です。
(193) うつせみの 命を惜しみ 波に濡れ
伊良虞の島の 玉藻刈り食(ハ)む
巻1・24 麻続王(オミノオオキミ)
解説・ ほんに私は命を惜しんで、波に濡れながら伊良虞の島の海藻を刈って食べている。(実に浅ましいことだが)…という意味の歌です。
島民が「海人(アマ)で