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よくあるご質問

シャンソン歌手、クミコが選んだ散骨、葬送の歌。…素浪人の『万葉集漫談)』(194話)

シャンソンと言えば、思いだすのがイヴモンタンの「枯葉」。
越路吹雪の熱唱「愛の讃歌」も。…CDを何枚も買った記憶があります。
そしてクミコの「届かなかったラヴレター」。
NHK「日めくり万葉集」はいつしかシャンソンを愛した私の記憶までひきだして、若いころの哀しい思い出にまで誘うようです。

そのクミコが選んだのが、古代人の葬送の歌でした。

(194)  玉梓(タマヅサ)の 妹は玉かも あしひきの
       清き山辺に 撒けば散りぬる
            巻7・1415  作者未詳
解説・ 恋文を梓の木に結び付けて使者に持たせ何度も届け続けた妻は、やっぱり玉だったのだろうか。火葬して撒い遺骨の灰は、美しい山のほとりに散って消えてしまったことだ。…という意味の挽歌です。
 ・玉梓の→枕詞で、本来は訳す必要はないのですが、古代の通い文の習慣を匂わせて、あえて意訳してみました。
 ・妹(イモ)→妻、恋人。 あしひきの→枕詞。

クミコは自分の歌「届かなかったラヴレター」に重ね合わせて、この歌から音が聞こえてくると言います。
亡妻の遺骨を山間に捨て、それがカランコロンと音を立てて
谷底へ消えていくというのです。

秀でた詩人や歌人あるいは、ミュージシャンなどは、このように特異なな感受性をもち、己の魂に響かせながら、このようにユニークな解釈をするものでしょうか…。

古代の葬法には、遺棄死葬、水葬、土葬、火葬などいろいろとあって、あの女帝、持統天皇も火葬でした。
今度の東北関東大震災では火葬が一般化した日本で、止むなく数多くの方々を土葬とした由。かって経験も予想もできなかった大地震、大津波は、古代の行路死人を思い起こす、とても痛ましい惨事となりました。

クミコは公演で、たまたま被災地に出かけていて、大津波警報を聞き小高い丘に避難、さらに避難所生活も経験した由。
どうぞ、亡くなった多くの人々の御霊をやすめる意味でも、益々元気で、歌の限りを尽くし、活躍されんことを心から祈りたいと思います。

カテゴリ:ニュース・その他

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