千の風になって…そして新井満の恋のため息。…素浪人の『万葉集漫談』(196話)

千の風になって あの大きな空を 吹きわたっています
     …私は   …死んでなんかいません  で、一世を風靡した新井満の選んだ万葉歌は、やはり磐姫皇后の歌でした。
 新井満はかって万葉の恋歌から五首を厳選し作曲、小林幸子がそれを歌っています。
私の座右から離れることのない、『万葉集ー全訳注原文付』(中西進・講談社)の分厚い本を、夏3ケ月をかけて、呻吟し苦労して目を通し、納得する歌を選んだというのです。4500首の万葉歌全部に目を通したというのですから、その格闘ぶりは目に見えるようです。

NHKの『日めくり万葉集』には、彼によって選ばれた一首が載っ