黒猫の正体は?

ツレは朝起きるとパジャマのままで義母の部屋の雨戸を開け、ぬれ縁に出て、何を思うのか腕組みをして狭い小さな庭を眺めてる。ずっと手つかず、荒れ放題だった庭をツレは何日もかけて、庭らしくしたものだから「我ながら良くやった」と満足しているよう。

 「シーッ、シ―ッ!この猫なんだよ。やたらと土に糞をするし、車の上にはあつかましく乗ってるし、、、」と猫を追い払っているツレ。

 眼光鋭い黒猫の存在、出没は私も知っていた。私が二階のベランダで洗濯物を干している時に、物置の屋根にでんと横たわっている彼女の金色の眼と合うし、義母の部屋から庭を見れば必ず近くにいて逃げる様