大震災後の自殺

大震災による家屋崩壊の犠牲になることもなく、また大津波に浚われルこともなく、生き延びたいのちを自ら絶った痛ましい事例に胸を痛めています。一人は福島県で精魂込めて育てたキャベツの出荷間際になって、出荷停止の措置を受け縊首した60代の男性。もう一例は妻と娘さんたち4人が津波に浚われ行方不明となり、練炭自殺した大船渡市の30代の男性。いずれも前途を悲観してのことのようです。

 自分がもしお二人の立場に立たされた場合を想像すると、お二人の気持ちは理解できなくはありません。しかし、諸行無常を信じる仏教者の立場からすると、やはりお二人の死は惜しまれてなりません。す