戦時、戦後を振り返る。…素浪人の『万葉集漫談』(210話)

いやぁ、少し話が固くなり過ぎましたか…。
今日は、私が戦時中に『万葉集』の歌と知らずに、歌わされ、暗誦していた歌を紹介してみます。

(210)今日よりは かへり見なくて 大君の
      醜(シコ)の御楯(ミタテ)と 出で立つわれは
    巻20・4373 今奉部与曾布(イママツリベノヨソフ)
解説・ 「今日からは(この身も、妻子家族も)一切を忘れて
振り返ることなく、(敵の弓矢鉄砲を防ぐため)天皇の醜の御楯となって、出立するのだ、この俺は!」という勇ましい意味の歌です。
 皆さんの御父兄、祖父母もみんな歌わされた歌だと思います。
戦意を煽るために