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よくあるご質問

戦時、戦後を振り返る。…素浪人の『万葉集漫談』(210話)

いやぁ、少し話が固くなり過ぎましたか…。
今日は、私が戦時中に『万葉集』の歌と知らずに、歌わされ、暗誦していた歌を紹介してみます。

(210)今日よりは かへり見なくて 大君の
      醜(シコ)の御楯(ミタテ)と 出で立つわれは
    巻20・4373 今奉部与曾布(イママツリベノヨソフ)
解説・ 「今日からは(この身も、妻子家族も)一切を忘れて
振り返ることなく、(敵の弓矢鉄砲を防ぐため)天皇の醜の御楯となって、出立するのだ、この俺は!」という勇ましい意味の歌です。
 皆さんの御父兄、祖父母もみんな歌わされた歌だと思います。
戦意を煽るために、軍は現人神、天皇を守れ!と大号令ををかけ、日本国民にこの歌を強制的に歌わせましたから。
この歌を歌い、戦死していった多くの将兵のことを思うと、胸が痛くなります。今となっては静かに黙とうを捧げるしかありませんが…。

万葉時代の防人(サキモリ)も有無を言わせず徴兵されて、「火」という10人単位で編成され遠く東国から、九州、壱岐対馬へと送られました。この歌の作者はその組長で、火長と呼ばれる立場の人です。それにしても、この「醜」(シコ)の言葉の使い方、面白いですね。

戦後僅か5,60年。天皇も国民も大きく変わるものですね…。歴史の変遷というかその重みをいやというほど感じます。
あの頃は、政府批判はタブー。これを犯すと即逮捕でした。処刑された学者や平和思想家も多くいたのです。

遠い昔の話でないのが、不思議にさえ思えてきます。

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