『「たえず書く人」辻邦生と暮らして』

4日前の「脈絡のない濫読記」の最後にふれた鹿島茂著『パリの異邦人』続きで、『パリの秘密』中公文庫、を読んだ。
 東京はいつもどこかでビル工事の槌音がしている永遠に普請中の都市であるのに対して、パリは数百年前の建物やオブジェが平気で残っていて、それこそ地霊(ゲニウス・ロス)がその場所にいつまでも居座り続けている、と。そんなパリのエッフェル塔やオペラ座、バスチーユ広場、壁抜け男などなど、72回にわたって東京新聞に隔週に連載された「パリの秘密」を纏めたもの。
パリっ子よりも余ほどパリについて詳しいのではないのか。

 もう一冊は、辻佐保子著『「たえず書く人」