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よくあるご質問

恍惚の人

♪あとはおぼろ〜あとはおぼろ〜恍惚のブルースよ〜♪
青江三奈も唄っているが〜恍惚ってなんだろう?
“恍惚”を辞書で引けば・・・

?物事に心を奪われてうっとりするさま。
? 意識がはっきりしないさま。
? 老人の、病的に頭がぼんやりしているさま。有吉佐和子著「恍惚の   人」(昭和47年)により流行した。

?に堂々と書かれている。〜恍惚の人〜

先日 テレビで有吉佐和子原作の“恍惚の人”映画を見た。38年前、話題にもなっていたから原作は読んでいた。しかし老人が糞尿を部屋中にまき散らす場面ぐらいしか印象になかった。老人問題など全く我関せずだったから。

(あらすじ)
 夫、立花信利と妻昭子は、84歳の舅茂造と息子敏と同居していた。
茂造は老妻が死んから、ますます老いがすすみ、娘の京子の顔さえ忘れている。息子の信利の顔までも忘れ、暴漢と錯覚して騒ぎ出す始末。突然家を飛び出したり、夜中に何度も嫁の昭子を起こしたりする日が続いていた。昭子は和文タイピストとして勤めている法律事務所の藤枝弁護士に相談するが、茂造の場合は、老人性うつ病といって老人の精神病で、茂造を隔離するには精神病院しかないという。
 ある雨の日、道ばたで泰山木の花の白さに見入っている茂造を見た
昭子は胸を衝かれた。茂造には美醜の感覚は失われていない、と思った。その夜、風呂で溺れ肺炎にかかった茂造が、奇跡的に回復したのを機に、昭子は介護への堅い決意を新たにする。
 病は回復したが、茂造のボケはますます進む。今では嫁昭子の名前も忘れ“もしもし〜”と呼ぶようになっていた。茂造の奇怪な行動もエスカレート、排泄物を部屋中にまき散らし、いよいよ人格欠損の症状を見せる最悪な事態に・・・
 ある日、昭子が留守中、訪問者に驚いた茂造は恐怖のあまり、外へ飛び出した。血相を変えて茂造を捜しまわる昭子。やっと見つけた昭子の胸に、迷子になり母の姿をみつけた幼子のような純粋無垢な茂造がいた。
 それから間もなく安らかに茂造は死んだ。
昭子の脳裏に茂造の姿が浮かんでは消え、消えては浮かんだ……
頬に一粒の涙がこぼれ落ちた。


 〜嫁いで行った茂造の娘の京子と嫁の昭子とのやりとり〜

京子「お父さん、義姉さんが好きみたい」
昭子「京子さん、変な事おっしゃらないで下さい」
京子「だって昭子さんだけを信用しているじゃない」
昭子「冗談じゃありませんよ。私は結婚してからずっといじめられてき   たんですよ」
京子「そりゃぁ 知っているけど・・・・」

 〜夫 信利と嫁の昭子とのやりとり〜

 夜中に何度も叩き起こされる嫁昭子。お気楽に寝ている夫に
枕を投げつける昭子。
夫「昭子、じゃお前 どうしろっていうんだよ」
妻「どうしたらいいのか私が聞いてんのよ。あなたのお父さんじゃあり    ませんか。こんな毎日が続いたら、いくら私が丈夫でも今度私が   ひっくり返るわ。私はあなたのお父さんの犠牲になるのはイヤよ!
  あなたと結婚してから優しい言葉一つかけてもらったことないのよ。
  そんな私が何故こんな目に遭わなければならないの。あなたや   息子がもし病気をしたら私は死んでも看病するでしょう。でもあなたのお父さんの犠牲になるのはイヤ。もうたくさん・・」と布団に顔をうずめる。
 葬儀を終えて、嫁昭子が舅の置き土産の籠の中の文鳥に向かって
「もしもし〜」と舅の口調をまねてささやく。一筋の涙が頬をつたう。

 まだ50代の森繁久弥が舅役、息子役を田村正広、嫁役高峰秀子はまだ40代だったそうだ。妹役の乙羽信子も加えて芝居のうまいことと、うまいこと。もう 皆さんがこの世にいない。
 原作者の有吉佐和子さん、当時の私から見れば熟女の中の熟女と思いきやまだお若く「私は恍惚の人になるまで、人に迷惑かけても生き抜くわよ」と豪語されていたにもかかわらず、53歳で早世。

 最後のシーンでは何故か涙が止まらない。昭子の気持が良く解るからなのか、無性に泣きたいからなのか自分でもよくわからん。
名役者 高峰秀子に泣かされた。
 
 義母を送ってみなさんから「お疲れ様」と言って頂くが、もし、義母でなく義父だったら私は途中で投げ出していたかもしれない。

カテゴリ:エンタメ・ホビー

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