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よくあるご質問

適宜

私は、向田邦子さんの大ファンであった。
彼女は私の憧れであり、理想の女性で、
その感性が大好きで、少しでも彼女に
近ずけたらと思っていた。

その彼女が台湾での飛行機事故で亡くなって
から、早30年になる。
たしか、夏の日盛りの頃だった。
そう、たしか昭和56年の8月22日だった。

彼女の作品は、今となると数少ないが、すべて
珠玉だったように思う。
52歳という若さで亡くなられた事は、本当に
返す返すも残念でならない。

彼女は、グルメでも有名だった。
そして、ご自分でもお料理の本を出している。
勿論、私は今でも「宝物」のように、大切に保存
して、時々紐解いている。

すごく面白い事に、彼女のお料理の「材料」は、
大さじ何杯とかでなく、すべて「適宜」なのである。

砂糖、しょうゆ、みりん、酒、すべて適宜。
こんな感じである。
これでは、初心者にはとても無理。
お料理が大好きで毎日作っている人を相手に

書いているとしか思えない。
「適宜」とは?
人それぞれ味の好みがあるのだから、お好きなように
なさってということだろうか?
あなたのお考え通りになさってと言う事だろうか?

彼女の小説を読むと、人生の「適宜」を感じる。
「自分色」という感じ。
「適宜」は主体的だと思う。

自分で考えて味を調え、人生を考えなさい。
そう言われているような気がしている。
たまには、スパイスも必要だよ。

   「そんな深い意味はないのよ。」

彼女は天国で笑ってそう言っているに違いない。

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