名歌200選??…素浪人の『万葉集漫談』((221話)

「…やうやう白くなりゆく、山ぎは少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる…」。 言わずと知れた、清少納言「枕草子」の冒頭の名文、春の叙景です。そんな風景を思い浮かべたのでしょうか、カメラに凝った近所の友人が、早朝の白馬を撮りに行くというのです。
好奇心の強い私のことです。午前2時に家をスタートする彼の車に同乗させてもらうことにしました。幸い真夜中の高速道は車も少なく、白馬には午前4時半に到着。
全山雪におおわれた白馬が朝日の茜色に映えて輝く雄姿を瞥見。
垣間見た至福の思いは、しかしほんの一瞬のことでした。
なにぶん梅雨の合間を狙っての衝動的な行動でし