どこかに似た境遇かな、菅総理! 名歌200選? 素浪人の『万葉集漫談』(226話)

時代を謳歌し時として時代をリード、プロモートするマスコミ。それと似た存在の万葉歌人といえば、柿本人麻呂でしょう。
天武、持統、文武と三朝のいわゆる「万葉第2期」(672〜710年)に活躍した花形歌人は何と言っても人麻呂。
折りから律令国家完成期、中央集権国家完成期、天皇絶対権の確立期という華々しい時代ですから、天皇絶対礼讃を声高らかに、大きなスケールで荘重に歌いあげます。もちろん歌聖ともいわれる大歌人ですから、恋人との相聞歌あり、妻への挽歌ありですが、マクロ的にみて個我への芽生えというか目覚めはまだ、感じられません。
しかし、どの時代でも時流を横に見なが